念願叶ってタイ出張、無事に旅立って意気揚々と帰国する…ところまでは良かった。タイ航空で診断書にちょっとケチがついたけど(※営業日に関係なく7日以内の診断書が必要なため、火曜出発で前週火曜は基本NGだと言われてチェックイン時に軽くもめた。休診日もあるし、前日に行くほどヒマではない)、フライトはなんの問題もなかったし、何人かに脅された「気圧の変化でお腹がおかしくなる」ようなこともなかった。むしろ成田からのNEX&JRの旅の方がしんどかった。
現地ではいつになく慎重に、ホテル内と高級レストランと空港・機内でしか食事もとらなかった。ストリートフードにも途上国のナマモノにも果敢に挑戦するあたしにしてはよく頑張った。
しかし。「一般人の10倍くらい菌に弱くなっている」(出展は覚えてないけどどっかに書いてあった)妊婦の体をナメてはいけない。早朝便で帰国して、昼にはいなり寿司、夜はあまり誇れないがデリバリーピザを食べたところまでは良かった。早めに就寝しようとした22:00前後、猛烈な嘔吐と下◯、胃痙攣に襲われて夜間救急に電話、クルマで病院に急行〜。
診断は急性胃腸炎と、それに伴う切迫早産とやらで、深夜に検査を諸々受け、安静指示をうけて帰宅。整腸剤でどうにかなるレベルじゃないけど、痛み止めは飲めず…。数分おきにくる強烈な差し込みに身悶えしながら、眠れない夜を過ごす。陣痛の予行演習のようだ。陣痛じゃなくて本当に良かったけど、「刺激で産まれちゃうとマズイから」って医者に言われたけど、本当にマズイよ、荷解きしてない出張の荷物以外はなんの入院準備もできてない、つうかまだ買い揃えてすらいない!
痛みのなかでもあたしは、少女パレアナのように前向きであろうとした。パンダよ、胎内に踏みとどまってくれてありがとう、雷鳴轟いているだろうがしばし我慢してくれ、と念じつつ、胃腸炎の潜伏期間というやつに心から感謝する。現地で発症してたら、あのタイ航空が載せてくれるはずがなく…うう、執行猶予バンザイ。母国の土を踏ませてくれてコップンカー。
そして空白の五日間。入院は頑なに拒否して、通院による点滴生活。「こういうのは長いから、一、二週間かかりますよ」って医者には言われたけど、四日間でなんとか生活レベルに、一週間でほぼ正常に戻った。当然出社もできなかったけど、同僚たちは心配してフォローしてくれた。すいません、すいません。現地で飲酒とか夜遊びとかしてなくて良かったよほんと。同情の余地がなくなるところだった。
出張にあたり「あまりお勧めしませんよ」と釘を差されていた医者には自業自得オーラで診察されるのを覚悟していたのだが、それもなかった。忘れていただけかもしれないが。大変だったわね、と助産師たちも優しかった。皆さまの、暖かいご支援が、ただれた胃に染みます…。
切迫早産の危機も脱して健康体に戻ったから言えることだろうが、それでもあたしは行って良かったと思う。出張から得たものは大きかったし、行かなかったら行かなかったで、慎重過ぎたな、と悶々としていたと思う。やらないより、やって学習する方が好きな射手座なんで。What doesn't kill you makes you stronger...また一つ、逞しくなりました。
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