出産を希望している病院で、母親学級の受講が必須だと言う。全四回、何週目に受けるかが決まっていて、指定日はすべて平日午後、所要二時間半。
「全部平日になりますけど」と助産婦さんは受講用紙を見せながら微笑み、「けど?」と戸惑うあたしに「お仕事都合して来て下さいね」。終了。なにがなんでも指定日に受けろと。仕事は都合できるものだと。
今のあたしならなんとかならないでもない。周囲に多少負担を強いることになり、自分の仕事を追い込むことにはなるけど、それでも職種・環境的に融通が利く方だ。でも他の職種のときだった頃だったら仕事にそんな穴の開け方をするなんて考えられなかったし、チームプレイの中で周囲の風当たりもあっただろうと思う。シフト制だったら? 工場のラインにいたら? 周りに迷惑をかけて、自分でも負担を感じながら午後休を無理やり三回ねじ込むほど価値あることを教えてくれるんだろうか。ちなみに、「長時間の外出は疲れるので検診日は別に設定して下さい」という注釈付きだ。はい、それは別途一回休みってことね。ちなみに母親学級とは別に一回設定される「両親学級」は、土曜日の設定もある。父親は平日は辛かろうという配慮をされるのか。
保育園の不足だなんだと、出産の障害になるといわれていることはゴマンとあるけど、こういう澱が積もっていくことに消耗する。
この話にはさらに後日談があって、諦めて予約しようと電話をしたら「電話では受け付けません。窓口に来て下さい」と言われる。遠方からで、もとより分娩予約だけでも大丈夫という話だった、と説明すると、電話を代わられ、もう一度同じ説明を求められる。しまいには、知人友人、近所の人が代理で窓口に来られないのか、とまで責められる。なんだ、近所の人って? 予約したからには間に合うように行くし! 住所氏名その他、被保険者情報をすべて抑えてるのに、何が不満なんだ? いや、そもそも窓口でしか予約できないって面談のときに教えて欲しいよ、仕事の都合つけろだなんだより先にさ。
怒り出したいのをぐっと堪えて、フルタイムで仕事してるんですけど、受講の時間とるのが精一杯なんですけど、と訴えたら渋々了承された。後に続く人たちのためにも、と思ったけど、疲れきって、何と戦っているのか分からなくなる。一連の話を愚痴ったときの同僚の感想が鋭い。「助産婦や女医もフルタイムで働く女性なのに、感覚が分からないのかな」。本当に。自己都合で仕事に穴を開けることの気苦労を共有してほしいというのは求め過ぎなんだろうか。
万障繰り合わせて来て本当に良かった! と感動させてくれる内容ならまぁいいけど、テキストをめくると極めてレトロな挿し絵が描かれていて…。
0 件のコメント:
コメントを投稿